「FRBの政策は適切」リーマン危機直後に前議長 08年議事録
2014/2/22 3:31 日本経済新聞 電子版
米連邦準備理事会(FRB)は21日、
米国発の金融危機が起きた2008年分の米連邦公開市場委員会(FOMC)
の詳細な議事録を公表した。
米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破綻した直後の定例会合では
利下げを見送ったうえ、
バーナンキFRB議長(当時)が
「我々の金融政策は実際のところ非常に良いと思える」などと発言。
この時点でFRB幹部も
危機の深刻さを把握しきれていなかったことが明らかになった。
議事録は08年1月から12月まで、臨時会合も含めた14回分。
リーマン破綻翌日の9月16日に開いた定例会合で
FOMCは政策金利の誘導目標を年2%に据え置くと決定。
バーナンキ氏は「今年(08年)前半の我々の素早い対応は、
論争の的になり不確かなものでもあったが、適切だった」と指摘した。
07年の「サブプライム・ショック」後に
投入した市場への資金供給策や08年前半の利下げ、
同年春の米証券大手ベアー・スターンズの救済が
念頭にあったとみられる。
FRBとしてはすでに可能な限りの対策を実施したとの認識をにじませ、
それ以上の危機対応には慎重な姿勢を示した。
実際には、その後の危機の深まりを受け、
08年10月上旬に開いた臨時会合で緊急利下げに追い込まれた。
FOMCは米国の金融政策を決める会合。
運営するFRBは
各会合の3週間後に議論の概要を記した議事要旨を発表するが、
個々の発言者名や詳しい内容に踏み込んだ議事録は
満5年を経てから公にしている。
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