2013年2月22日金曜日

日米 安倍・オバマ首脳会談

日米首脳会談 TPPで共同声明

2月23日 7時10分


日米首脳会談 TPPで共同声明


アメリカを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の23日未明、就任後初めてオバマ大統領と会談し、日米同盟の強化を確認するとともに、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、「交渉参加に際し、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではない」などとした共同声明を発表しました。

アメリカを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の23日午前2時すぎからホワイトハウスで、就任後初めてオバマ大統領と会談しました。
この中で、安倍総理大臣は「日米同盟の強化は日本外交の基軸だ。強い日本はアメリカにとって利益であり、アジア太平洋地域の安全保障の環境が厳しくなっているなか、日米同盟の強化が重要だ。オバマ大統領の日本訪問を歓迎したい」と述べました。
これに対し、オバマ大統領も「日本はアメリカにとって密接な同盟国であり、日米同盟は地域の安全保障にとって中心的な礎だ」と述べ、日米同盟を強化していくことを確認しました。
また、安倍総理大臣は、焦点となっているTPP=環太平洋パートナーシップ協定について、「先の衆議院選挙で『聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加に反対する』という公約を掲げて、政権復帰を果たした」と説明しました。
そして両首脳は、日本がTPPの交渉に参加する場合は、すべての物品が交渉の対象とされ、日本がほかの参加国とともに包括的で高い水準の協定を達成していくことになることを確認しました。
そのうえで両首脳は、日本には一定の農産品、アメリカには一定の工業製品というように、両国ともに2国間貿易上のセンシティビティー・いわゆる配慮すべき品目が存在することを認識しつつ、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであり、TPP交渉参加に際し、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないことを確認し、共同声明として発表しました。
また、安倍総理大臣は、沖縄県の尖閣諸島を巡る中国の動きについて、「日本は常に冷静に対処する考えだ。中国との関係は最も重要な関係の1つであり、対立があっても戦略的互恵の観点からウィンウィンの関係を構築したい。中国側とは政治レベルを含め対話を継続していきたい」と述べたのに対し、オバマ大統領も、「この問題についても日米で協力して対応していきたい」と応じました。
さらに両首脳は、北朝鮮が3回目の核実験を行ったことについて、「挑発行為は容認すべきではない」として、国連の安全保障理事会での新たな制裁決議の採択に向けて連携していくとともに、北朝鮮のミサイル発射に備えて、アメリカ軍の高性能レーダーを日本国内に追加配備する方針を確認しました。
また安倍総理大臣は、沖縄のアメリカ軍普天間基地について日米合意に基づき返還計画を早期に進めることや、集団的自衛権の行使を巡って政府内で検討を始めたことを伝えました。
さらに安倍総理大臣は、国際結婚が破綻した際の子どもの扱いを定めた「ハーグ条約」の早期加盟に向け、今の国会で条約の承認と必要な法案の成立を目指す考えを伝えたほか、アメリカ産の「シェールガス」の日本への輸出を認めるよう要請しました。
安倍総理大臣とオバマ大統領は昼食をとりながらの会談に先立って、記者団の質問に応じ、この中で安倍総理大臣は「『日米同盟の信頼、強い絆は完全に復活した』と自信を持って宣言したい」と述べました。

首相 なるべく早く交渉参加を判断

2月23日 7時47分

安倍総理大臣は、日本時間の23日朝、オバマ大統領と会談したあと記者会見し、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、「今回の会談で、聖域なき関税撤廃が前提ではないことが明確になった」と述べ、帰国後、自民・公明両党に報告し、政府に一任を取り付けたうえで、なるべく早く交渉参加を判断する考えを示しました。

この中で、安倍総理大臣は「オバマ大統領とは、日米同盟強化の方向性について率直に議論し意見の一致を見た。民主党政権の3年間で著しく損なわれた日米の絆と信頼を取り戻し、緊密な日米同盟が完全に復活したと自信をもって宣言したい」と述べました。
そのうえで安倍総理大臣は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、「オバマ大統領との間で、日本には一定の農産品、アメリカには一定の工業製品といった2国間貿易上のセンシティビティーが両国にあること、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであること、交渉参加に先立って一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないことの3点を明示的に確認した。私は選挙を通じて、聖域なき関税撤廃を前提とするTPPには参加しないことを国民に約束した。今回の会談で、聖域なき関税撤廃が前提ではないことが明確になった」と述べました。
そして、安倍総理大臣は「交渉に参加するかどうかは、自民・公明両党に報告し、そのうえで政府に一任してもらう。そして、なるべく早い段階で判断したい」と述べました。

首相 未明にオバマ大統領と初会談へ

2月22日 18時56分


首相 未明にオバマ大統領と初会談へ

アメリカを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の23日未明、オバマ大統領との初めての日米首脳会談に臨みます。
会談では、北朝鮮による核実験や、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への対応などを巡って意見が交わされる見通しです。

安倍総理大臣は21日夕方、政府専用機で、岸田外務大臣とともに羽田空港を出発し、日本時間の22日午前6時すぎ、ワシントンに到着しました。
安倍総理大臣は日本時間の23日未明、就任後初めてオバマ大統領との日米首脳会談に臨むほか、安倍政権の経済政策などについて講演することにしています。
会談で両首脳は、北朝鮮が3回目の核実験を行ったことを受けて、国連の安全保障理事会での制裁決議の採択に向けて連携していくことを確認するほか、沖縄県の尖閣諸島を巡って対立が続いている中国への対応などについて意見を交わすことにしています。
またTPP=環太平洋パートナーシップ協定について、安倍総理大臣は聖域なき関税撤廃が前提ではないことを確認したい考えで、オバマ大統領からどのようなことばを引き出せるかが焦点です。
さらに会談では、エネルギー政策やアメリカ軍普天間基地の移設問題、それに、国際結婚が破綻した際の子どもの扱いを定めた「ハーグ条約」などについても意見が交わされる見通しです。

TPP交渉参加「全関税撤廃、約束求めず」 日米声明
               日経新聞   2013/2/23 6:48

 安倍晋三首相は、22日(日本時間23日未明)の日米首脳会談で「環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に際し、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではない」ことを確認した。
 日米両政府は、こうした確認事項を盛り込んだTPPに関する共同声明を発表した。



◇   ◇



 共同声明の全文訳は以下の通り。

 日米両政府は、TPP交渉に参加する場合には、全ての物品が交渉の対象になること、及び、日本が他の交渉参加国とともに、2011年11月12日にTPP首脳によって表明された「TPPの輪郭(アウトライン)」において示された包括的で高い水準の協定を達成していくことになることを確認する。

 日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに2国間貿易上の微妙な点が存在することを認識しつつ、両政府は、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであることから、TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税撤廃をあらかじめ約束するよう求められるものではないことを確認する。

 両政府は、TPP参加への日本のあり得べき関心についての2国間協議を継続する。これらの協議は進展を見せているが、自動車部門や保険部門に関する残された懸案事項に対処し、その他の非関税措置に対処し、TPPの高い水準を満たすことについて作業を完了することを含め、解決すべき作業が残されている。

TPP「すべての品目が交渉対象」 日米共同声明の全文日経新聞   2013/2/23 6:57

日米両政府は22日、環太平洋経済連携協定(TPP)についての共同声明を発表した。同声明は「全ての品目が交渉の対象になる」としつつ、「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに2国間貿易上の微妙な点が存在する」と指摘。「TPP交渉参加に際し、あらかじめ、一方的に全ての関税撤廃を約束するよう求められるものではない」とした。全文訳は以下の通り。


◇   ◇



 日米両政府は、TPP交渉に参加する場合には、全ての物品が交渉の対象になること、及び、日本が他の交渉参加国とともに、2011年11月12日にTPP首脳によって表明された「TPPの輪郭(アウトライン)」において示された包括的で高い水準の協定を達成していくことになることを確認する。

 日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに2国間貿易上の微妙な点が存在することを認識しつつ、両政府は、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであることから、TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税撤廃をあらかじめ約束するよう求められるものではないことを確認する。

 両政府は、TPP参加への日本のあり得べき関心についての2国間協議を継続する。これらの協議は進展を見せているが、自動車部門や保険部門に関する残された懸案事項に対処し、その他の非関税措置に対処し、TPPの高い水準を満たすことについて作業を完了することを含め、解決すべき作業が残されている。



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